ホノルル鉄道が開通するカポレイに家を買うという選択肢

今回は、ホノルル鉄道開通を見据えて、カポレイに物件を持つ選択肢について考えてみたいと思います!5000万円以内で購入できる物件を4つ選ばせてもらいましたー。

ハワイに家を持っていると、将来住みたいと思った時に住めますし、夢が膨らみますよねー。将来自分が住むようになるまでは、賃貸に出して家賃収入を得ることもできますし。ハワイ不動産の賃貸利回りはあまり良くないですが、家を買って放置しておくよりは収入があっていいですよねー。

ホノルル鉄道の概要

ホノルル鉄道(ホノルルレールトランジット)は、オアフ西にあるカポレイ(Kapolei)、パールハーバー(Pearl Harbor)、ホノルル国際空港、カカアコ(Kakaako)、チャイナタウン、ダウンタウン、アラモアナ・センターを結ぶ21駅、32キロメートルの鉄道路線です。

段階的に開通していくようですが、予算超過問題とかでもたついており、全線開通するのは2030年以降のようです。まだ先の話ですが、これができるとカポレイ、エワビーチ(Ewa Beach)といった郊外からダウンタウン、カカアコ、アラモアナ、ワイキキといった市街地への交通渋滞が緩和されることが期待されるのと、ホノルル国際空港からアラモアナへの移動がスムーズになります。以下がホノルル鉄道の路線図です。赤い丸がカポレイ駅です。

(Source: Hawaii Public Health Institute)

所要時間は、カポレイからアラモアナまでが42分、ホノルル国際空港からアラモアナまでは16分です。とても便利になりますね!以下が各駅からアラモアナまでの所要時間です。

(Source: Hawaii Public Health Institute)

鉄道がもたらすメリットとして、交通渋滞の緩和、アクセスの改善以外にも、新駅周辺の再開発や、不動産価値の向上が挙げられます。今まではあまり知られていなかったカポレイですが、これで再開発が進み住みやすくなって、認知度上がるかもしれないですよねー。

カポレイ(Kapolei) とは

元々はパイナップルやサトウキビ畑が一面に広がっていたエリアでしたが、今ではホノルルに次いでオアフ島第2位の都市になっています。

ディズニーのアウラニリゾートがあるコオリナ(Ko Olina)、有名なピンクピルボックスがあるNANAKULI、ドールプランテーション、パールハーバー、ワイキキとダイアモンドヘッドを一望できるエワビーチ(Ewa Beach)に囲まれたロケーションです! 東海大学ハワイキャンパス、コストコ、プレミアムアウトレット、ドン・キホーテ、多くのゴルフコースと公園、(EWA BEACH)があり、色々と揃っています!

(Source:Google Map)

字が汚くてすみません笑。直接書き込むの結構骨が折れる作業でして。。

以下はエワビーチから撮った写真です。白浜がすごく柔らく歩くのが心地よかったです。かなり遠くですが、ワイキキとダイアモンドヘッドが見えました!

以下はNanakuliのPink PilBoxの写真です。かなりの崖で、結構怖かったです。

もしピンクピルボックス興味があればこちらをご覧ください

以下はドールプランテーションです。とてもカラフルな庭園って感じでしたー。パイナップルシャーベットが衝撃のうまさでした!

カポレイ不動産市場価格推移

以下のZillow情報よりカポレイの不動産価格は順調に上がっていることがわかります。2012年から2021年にかけて50万ドル付近から70万ドル付近まで約40%上昇していますね!とはいえ、ワイキキと比較するとまだまだ割安感があります。

(Source: Zillow)

カポレイに住むメリットデメリット

 

カポレイに住むメリット

    • ワイキキやアラモアナと比較して、より安い予算で、より広い家が買える。
    • ビーチリゾート、ゴルフコース、ハイキングコースが揃っており、レジャーを楽しめる。
    • コストコ、プレミアムアウトレット、ドン・キホーテ等、ショッピング施設が揃っていて生活に困らない。
    • ホノルル鉄道開通に伴って、空港、アラモアナ、ワイキキへのアクセスが断然とよくなる。また、それに伴い不動産価格の向上も期待できる。

カポレイに住むデメリット

    • ワイキキやアラモアナのような市街地ではないので、日々の生活の移動には車が必須になる。
    • ワイキキやアラモアナと比較すると郊外。一人で住むには寂しいかも。。

カポレイ物件①: $475,000/2 BED/70㎡/2015年築

(Source: Zillow. Link: https://www.zillow.com/myzillow/favorites#145637699)

2015年の築浅の物件で外も中もとてもきれいですよねー。庭の熱帯植物がエキゾチックで印象的です。共用施設には、プール、バーベキューエリア、レクリエーションルーム、ジョギングトラックもあるようです!70平米なので日本の住宅と変わらない大きさですね。約5,100万円!

(Source: Google Map)

物件周辺には、コストコ、カポレイ・コモンズというショッピングモール、ウォールマートやコミュニティパークがあり、快適な生活が送れる環境になっていますー。リタイア後の生活をゴルフ、ハイキング、ビーチで楽しみたいご夫婦にはぴったりですね。

 

カポレイ物件②: $445,000/2 BED/83㎡/1975年築

(Source: ZIllow. Link: https://www.zillow.com/myzillow/favorites#72212985)

この物件の魅力は何といっても庭から見れる眺望じゃないでしょうか!?高台に位置しており、ダイアモンドヘッドとワイキキがよく見えます!1975年築ですが、リフォームを2009年にしているようで、内装はとてもきれいです。83平米と少し人目のところもいいですねー。約4,800万円です!

(Source: Google Map)

ただ、高台にあるため、かなり商業施設から距離が離れてしまっています。車の生活になるので問題はないと思いますが。。

カポレイ物件③:$369,000/4 BED/118㎡/1975年築

(Source: ZIllow. Link: https://www.zillow.com/myzillow/favorites#72200107)

118平米で4ベッドとかなり広めの一軒家物件です!しかもお値段も4,000万ほどとやすくなっています! 内装はだいぶ傷んでいるのでリフォームが必要そうですね。。ただこの物件一番の魅力は何といってもエワビーチからとても近いことです! ビーチが好きな人にはたまりませんねー。

(Source: Google Map)

 

カポレイ物件④: $290,000/2 BED/65㎡/1966年築

(Source: Zillow. Link: https://www.zillow.com/myzillow/favorites#2083574846)

1966年築で一番古い物件です。価格も一番安く3,100万程で購入できます。商業施設からとても近くて、見ての通りドン・キホーテが600メートルほどの距離にあり徒歩圏内です!ドン・キホーテってこんなところにも進出しているのですねー。

内装はだいぶぼろぼろで価格相応ですね。でも立地がいいので利便性は他の物件よりもよさそうです!

(Source: Google Map)

カポレイ各物件の詳細と賃貸利回り比較

以下に上記の4物件のもう少し詳しい物件情報と、かかる各費用、そして賃貸運用の実質利回りを計算しました!実質利回りは0.56%-2.33%のレンジで、日本よりも低い利回りになってしまっています。一方で、アメリカの方が日本よりインフレ率が高いので、今後の物件価格の上昇と賃料の上昇が期待できますね。

もし何がご質問がある場合はお気軽にご連絡くださいー!

ハワイ不動産投資 – 賃貸利回りの高い物件を探す4つのポイント

夢のハワイで家を持ちたいが、別荘として寝かしておく経済的な余裕はなく、賃貸運用して収入を得たいと思っている方はいらっしゃいませんか。賃貸に出すとはいえ、ハワイに家を持つことで、ハワイとつながりが深くなることにおける精神的なメリットは大きいと私は思っています。それに将来ハワイ移住した際にはそこに住めますし。

また、賃貸運用することで、ビジネスに直接かかわる旅費は経費として計上できることもあるため、ビジネスにハワイ旅行を組み合わせれば、ハワイに実質安く行けることも大きなメリットであります(税金周りは専門家の方にご相談ください)。

しかし、ハワイは不動産物件の賃貸利回りがあまり期待できる場所ではなく、高額の年収を稼ぐ日本人サラリーマン向けの節税メリットがより謡われてきました。それでもハワイで物件を買って賃貸収入を得たいと思われる方に、ハワイで高い利回り実現するのに肝心な4つのポイントを、Zillowを用いて紹介させて頂きます!

比較するハワイホノルルの3つの物件

ホノルルの3つの異なるエリアの物件を用いて、それぞれの視点から比較したいと思います。物件は以下です (物件情報は2020/9/6時点のZillowからです):

1) ハワイカイの物件

 リンク:https://www.zillow.com/homedetails/7128-Hawaii-Kai-Dr-APT-98-Honolulu-HI-96825/82439987_zpid/

2) ワイキキの物件

リンク:https://www.zillow.com/homedetails/255-Beach-Walk-24-Honolulu-HI-96815/82381401_zpid/ 

3)ダウンタウンの物件

リンク:https://www.zillow.com/homedetails/1088-Bishop-St-APT-3103-Honolulu-HI-96813/82486617_zpid/

 

 それぞれの物件の条件は以下の通りです(ソース: Zillow):

どの物件も1 Bed 1 Bathで、価格レンジは4,500万円から5,500万円です。築年数はHawaii Kaiが1997年で一番築浅に対して、Waikikiが1961年とだいぶレンジが広いです。家賃のレンジは一か月$1,900から$2,200とさほど離れていません。

 

ポイント1: Price to Rent Ratioが低い物件を選ぶ

この指標の計算式は物件価格/満額年間家賃で、物件価格が何年分賃料に値するかを指しています。物件のオーナー側からすると、この数字が低ければ低いほど賃貸収入が高く、より早く物件投資資金回収できます。

物件を借りるテナント側にとってみると、この数字が低ければ低いほど賃料が割高で、物件を買ったほうがお得になります。

SmartAssetによると、アメリカのPrice to Rent Ratioの平均値は17.91で、ホノルルはその2倍の39.5になるそうです。$474,000(5,000万円)の家に対して、家賃収入が1,000ドル入ってくる計算です(記事は2019年3月のものです)。

この数字は、アメリカのSan Francisco、Oaklandといったベイエリアにあるテック企業の集積地に次いで3番目に高い数字です。要するに、ホノルルは不動産オーナーさんにとって得られる賃貸収入が低い都市Top 3なんですね。賃貸物件投資には不向きということになります。。ハワイが大好きな私にとってみれば超残念な結果です。。

以下アメリカPrice to Rent Ratioが高い都市Top 10:

(ソース: SmartAsset https://smartasset.com/mortgage/price-to-rent-ratio-in-us-cities)

それでも諦めず、3つの物件でPrice to Rent Ratioを比較してみましょう!

どの物件も18~20の間で大差はないですが、Hawaii Kai唯一20台と一番不利ですね。上記のSmart Assetの調査結果である39.5と比較すると、どれも約半分になります。ホノルルの中では比較的賃貸物件投資に向いている物件なのでしょう!

 

ポイント2: HOAが低い物件を選ぶ

ハワイの物件は基本日本よりかは寿命が長いので、築50年の物件でもリフォームを通してしっかりと維持できていれば、築浅と比較してもそこまで物件価格、賃料の両方において値落ちしない傾向にあります。

買い手にとってみると価格と賃料が下がらないことは大いにプラスなのですが、古い物件には、HOAが高くなるデメリットがあります。HOAとはHome Owners Associationの略で、日本でいう管理費と修繕費にあたります。日本のマンションも古い物件ほど修繕費が高くなるので傾向は同じですね。

しかし残念ながら、ハワイのHOAは日本の管理費と修繕費と比較しても群を抜いて高いです。特にワイキキにある物件は、土地が限られているため新しいコンドミニアムが立つことは全くなく、どの物件も軽く築40-50年を超えてしまっており、そのためHOAが高額です。

また、共有施設が多い物件ほどHOAは高くなります。例えば、エレベーター、テニスコート、プール、バーベキュースペース、ジムといった共有施設がついている物件の方がそうでない物件よりもHOAは高いです。ワイキキははリゾート地ですので、複数の共有施設が揃っている物件が多く、HOAが高くなります。

以下3つの物件のHOAの月額と、築年数、HOAに含まれている共有施設&サービス(Amenity)の比較です:

Hawaii Kai物件のHOAが$301ダントツで安いのにも関わらず、Amenityが一番充実していますね。むしろ日本のマンションと変わらない水準です。一方で、Waikiki物件のHOAは、$898と一番高いのにも関わらず、AmenityはConciergeしかありません。この差は築年数の違いなのでしょうかね。

このようにワイキキは立地の良さから高い家賃を稼げるのですが、HOAで家賃の半分が無くなってしまうことがあり、それに加えて、空室リスク、固定資産税、現地不動産エージェントに払う賃貸管理委託費、その他物件の修繕やリフォームにかかる費用を払うと(HOAでカバーされるのは共有スペースの修繕費のため、物件内でかかる費用はオーナー持ち)、赤字になるケースが多くあります。

以下3つの物件の実質利回りを簡単に計算してみました(所得税、減価償却は含んでおりません)。

Price to Rent RatioではHawaii Kaiが一番不利でしたが、HOAが一番安いことで、実質利回りベースでは1.892%と一番高くなっております。東京のワンルーム投資だと3-4%くらいの実質利回りが見込めるそうなので、純粋に収益だけで比較すると大分見劣りますね。。。東京ワンルーム投資とハワイコンド投資のキャッシュフロー比較に関してはこちらをご覧ください!

一方で、Waikikiの物件は0.365%と低く、少しでも空室が続いたり、複数の修繕が発生したら赤字に陥ってしまう低さです。。。ハワイの物件は、物件価格や賃料だけを見て購入判断するのはとても危険だということがよくわかりますね! HOA費用次第で、収支は逆転します。

HOAは、日本のマンションの修繕費と同じで年々上がる一方で下がることはないと思って頂いたほうが良いです。そのため年々賃料が上がっていかないと、収益は悪化してしまいます。今後 HOAが上がることを見据えても、収支がプラスになる物件選びをお勧めします!

 

ポイント3: 同じ地域、同じ間取りの物件と賃料を比較する

Price to Rentを低く抑えられ、HOAも低く抑えられたからと言って、それで全てが完璧とは限りません。当たり前のことですが、テナントは同じ条件でより安い物件が見つかれば、そちらを選びます。従って、賃料が競合物件と比較して競争力があるかをチェックする必要があります。

同じ建物内に、同じ間取りの物件があれば一番参考になります。また、Zillowは以下の通り、エリア別、間取り別に、平均賃料を算出してくれますので、これも参考にしましょう!

Zillowによるとホノルルの1 Bed Roomの賃料の平均は$1,910ですね。3つの物件の家賃は$1,900-$2,200なので、まあ相場でしょうか。

 

ポイント4:Rent to Income Ratioをベースに誰が住めるかをイメージ

同等条件の競合物件と比較して賃料の妥当性を確認できたなら、次はどのような世帯年収の人が物件に住めるかをイメージします。

いくら賃料が競合物件と比較して妥当だからといっても、その物件に住める年収を稼ぐテナント層が存在しなければ、テナント探しは困難を極め、空室期間が長くなってしまいます。 

US Department of Housing and Urban Developmentによると、 2018年においてアーバンホノルルで家を借りている世帯の平均年収は$60,326で、支払っている平均家賃は$1,726だそうです。

(ソース:https://www.huduser.gov/portal/publications/pdf/UrbanHonoluluHI-CHMA-19.pdf )

年収に占める家賃の割合を計算すると34%になります($1,726*12 Month/$60,326=34%)。 これはRent to Income Ratioと呼ばれ、大体3割くらいに抑えることが推奨されていますが、ハワイでは賃料が高いのに対して年収が低いので、Rent to Income Ratioが少し高めになります。

この同じ34%を使って家賃を払うのに必要な年収を逆算すると、Hawaii Kai 物件で$77,800、Waikiki 物件で$70,600, Downtown 物件においては$67,000の世帯年収が必要となります。ハワイでどのような仕事をしている世帯が$67,000 – $77,800の年収を稼いでいるのでしょうか。Indeedによるとハワイで人気の職種ごとの年収は以下の通りです。

(ソース:https://www.indeed.com/salaries/Salaries,-Hawaii)

これを見ると、平均年収は$33,000-53,000のレンジに集中していますね。この年収だと一人で住むのはいずれの物件も金銭的に難しいので、共働きのカップルが住むと想定するのが無難でしょう。

職場は大半の仕事がDowntownやWaikiki周辺になると思うので、Hawaii Kai物件に住むとなると車が必要になります。幸いにも本物件にはParkingが2つついているので、別々の車で通勤するのが可能ですね。ナイスです!

 

ハワイホノルルの3つの物件のうちどれを買うべきか

3つの物件を比較しましたが、いかがでしたでしょうか。私なら一番築浅で、実質利回りが一番高く、アメニティも一番充実しているHawaii Kai物件を選びますね。 

しかし、現在のハワイは、コロナショックで失業率が高止まりしており、$1,900 – $2,200の家賃を払えるテナントを探すのはいつも以上に大変だと思います。家賃を下げてテナントを入れると、その分賃貸利回りも下がってしまうので、物件価格が十分に下がるようであれば、検討しても良いかなと思いました。

コロナ過のハワイ不動産動向及びにハワイ経済動向についてはこちら

また、上記の情報は全てZillowから拾えます。Zillowの使い方についてはこちら

 

 

アメリカ不動産投資に便利なアプリ:Zillow(ジロー)を紹介!

いくらアメリカ不動産とはいえ、海外不動産となるとだいぶ敷居が上がりますよねー。都内のワンルームだと手続きも簡単ですし、かつ自己資金なしのフルローンで買えちゃいます。一方でアメリカ不動産は、言語の壁もあり、物件の選定、購入、管理、売却とそれぞれどうしたらよいかわからないですよね。そのため、日本で海外不動産を扱っているエージェントにすべて任せちゃおうと簡単に結論づけてしまっていませんか?!

もちろん日本のエージェントに任せるのも一つの方法ですが、その場合気になるのが、果たして適正価格で買えるのかだと思います。私は損をするのが大嫌いな性格で、日本のエージェントが主催するアメリカ不動産のセミナーに行った際には、提示されている金額が適正かどうかを必ず自分でリサーチしています。

加えて、エージェントから提示される物件は市場にある物件数と比較するとほんの一握りです。もっと自分のニーズにあった物件が市場にないのか気になります。今回は、このような懸念を抱えている方にはぴったりのZillow(ジロー)アプリについてご紹介させて頂きます!

リンク:https://www.zillow.com/

Zillowで物件検索

気になる物件のアドレスを直接サーチバーに入力する方法と、フィルター機能を使って、候補物件を絞り込んでいく2通りあります。

 私は以下の条件を入れて絞り込みました:

    • 場所:ホノルル
    • 価格:50万ドル以下
    • 間取り: 1bed以上、1bath以上

そうすると、以下の通り690件も該当する物件が出てきました!

(Source: Zillow)

その中でも一番気にロケーションになる以下の物件を選んでみましたー。

 (Source: Zillow)

(Source: Zillow)

上記のマップの通り、ワイキキビーチまで歩いてすぐの物件で、大きなバルコニーもついています。好立地なので、海、ショッピング、食事、ナイトライフがすべて徒歩圏内です!まさに私が憧れるライフスタイルですー。

それでは、Zillowを使ってこの物件のを更に詳しく見ていきましょう!

ZillowのOverview (物件基本情報)

右側に表示されている基本情報について説明しまーす。

(Source:Zillow)

  • $449,800(1ドル=106円換算で約4,800万円)。
  • 1bd 1baとありますが、1bedroom 1 bathroomの略。
  • 494 Square Feetとありますが、物件の面積で1 Square Feet= 0.0929 Square Meterなので、46平米に値します。
  • Zestimateは Zillowが独自のアルゴリズムで算出する物件の適正価格です。$449,803と売価とほぼ一緒です。恐らくオーナーはZestimateをベースに売値を決めたのかもしれないです。
  • Paymentの$1,913は購入した場合の月当たりの費用です。住宅ローン、共益費、保険、固定資産税が本来含まれています。しかし、注意頂きたいのが、費用が抜けているケースが多く、現にこの物件も共益費である$898が計算から抜けています。従って、$1,913に$898を足した$2,811が正しい金額です。共益費の探し方は後ほどカバーします。

ZillowのPrice and Tax History (販売価格&税履歴)

Zillowでは過去の販売価格も教えてくれます。また、実際に販売に至らなくても、売り出されていた価格がどうだったかの履歴もあります。

(Source:Zillow)

この物件は、2019年6月に$490,000で売りに出されて、3か月後の9月に取り下げられ、2020年1月に$469,000に値下げして売りに出され、6月に取り下げられ、8月に$449,800まで更に値下げして売りだされています。所有者は売却に苦戦している様子ですね。

 ちなみに、上記を見ると2008年に$1,000で売られてたことになっていますが、どう考えても異常価格なので、いったん無視します。その一つ前の売却履歴は2007年4月でして、$418,000で売却されています。そこから比較すると、現在は$30,000値上げですねー。

ZillowのHome Value (物件価値)

こちらでは過去の販売価格に加えて、Zillowが算出する適正価格も見ることが可能です。

ここにあるZestimateとは、Zillowによる適正価格です。現在の適正価格は$449,803ですが、2012年の適正価格は何だったのか、また、2021年の未来予測まで10年間の推移が見れます。これによると2021年7月には、$439,000と現在の価格よりも約$10,000下がると予想していますね。となると急いで買う必要はないですね!

 また、Waikiki, Honoluluといった地域相場も同じ期間でわかります。2021年の予想は、どちらもフラットかやや下落傾向になっていますね。不動産の土地勘がない人にはとてもありがたい情報です!

ZillowのMonthly Cost (月費用)

購入後の毎月の費用がわかります。日本在住の日本人の方は、現金購入が多いので、その場合は住宅ローンの部分は無視してください。

  • Principle & Interestは住宅ローンの返済額で$1,647
  • Morgate Insuranceは住宅ローン保険で$0
  • Property Taxは固定資産税で$109
  • Home Insuranceは住宅保険で$157
  • HOAは管理費、修繕費、共益費でN/A:

ワイキキにあるコンドミニアムで共益費が0のところは基本ないので、以下のFacts and Features –>  Other Factsをよく見てみてみたところ、ここにMaintenance Expenseが$898と記載がありますね。このようにHOAがMonthly Costから抜けているケースがあるので、その場合はFacts and Featuresの中を探してみてください。

HOAは購入後毎月発生するラニングコストとしては基本一番大きいので、この情報なしに購入判断をするのはとても危険です。

日本で5,000万の新築マンションを買ってもせいぜい管理費と修繕費合わせて月当たり3-4万円で済みますが、ハワイでは古い物件が多いので、その分HOAが高額になります。本物件のように、同じ5,000万程度の物件でも月に10万円くらいかかるところが数多くあります。物件購入したのに、それでも家賃払い続けている感覚ですね笑 これはとっても痛いです。。

ZillowのRental Value(賃貸価格)

Zillowは賃貸に出したらいくらで貸せるかも予想してくれます。 物件を賃貸で回したい人には超ありがたい情報ですよね!

Zillowによると、この物件の予想賃料は$1,995だそうです。物件価格が$449,800ですので、$1,995*12か月=5.3%の表面利回りがあります。ただ実質利回りはここから相当下がります。HOAの$898と固定資産税の$109 保険の$157を足すと$1,164です。要するに保有するだけで毎月のラニングコストが$1,164かかるということです。。。そこに物件管理手数料の10%を加えると$1,364です。$1,995の賃料から1,364を引くと$634しか残りません。一年のうち1か月間は空室が発生すると想定すると、実質利回りは1.3%まで低下します。。

これがワイキキ周辺物件の最大の欠点だと私は思っています。日本のワンルーム投資と比較すると賃貸利回りは圧倒的に不利です。(以前に文京区のワンルーム投資とワイキキ今度の投資性を比較したので、ご興味があればこちらをご覧ください!

ZillowのRequest Tour (内覧予約)

Zillowでは、単にエージェントと話すだけではなく、オンライン上で内覧まで予約できます!

もし興味がある物件があればぜひとも直接エージェントと話してみてください!

最後に

Zillowいかがでしたでしょうか。日本にいるエージェントに頼らずとも、自分でアメリカ不動産物件を探せて、適正価格や必要経費ががわかり、そして現地のエージェントと直接コミュニケーションがとれ、内覧までできてしまうということで、アメリカ不動産購入の敷居が一気に下がったのではないでしょうか!?コロナ禍ではバーチャルの内覧も実施しているようで、現地に行かなくても内覧ができる物件が多いようです!

英語ができる人は、Zillowさえ使えれば日本のエージェントを一切通さずに購入できちゃいます! もし何かご質問があればお気軽にご連絡ください!

またZillowの株投資に興味がある人はこちらの記事をご覧になってください!

 

コロナ禍のハワイ不動産動向を解説。買うのはまだ早い!

 

以前コロナ禍でハワイの不動産価格がどうなるかの予測を、ハワイの失業率と不動産価格の相関関係に基づいてさせて解説させて頂きました(以前の記事はこちら

今回は、コロナ禍のハワイ不動産動向をデータを用いてアップデートしたいと思います。対象地域は、アーバンホノルル(ダニエルK空港からカハラまでの地域)で、物件タイプはコンドミニアムに絞っております。おそらくハワイ不動産を購入されている日本人の大半の方がこの地域で購入をご検討されているのかと思います。まずは、コロナの状況をアップデートします。

ハワイのコロナの状況

ハワイのコロナ感染者は、日本と同様に直近で上昇しております。以下1日当たりのハワイの新規感染者数になります。7月31日で122人の新規感染者数になっております。これは8月1日に過去最高の472人を記録した東京よりかは低いですが、ハワイ人口が140万人、東京人口が約1,000万人ですので、新規感染者数の10万人当たりの感染者数は、ハワイが8.7人、東京が4.7人ですので、ハワイの方が2倍近く高いことになります。

また、ハワイを訪れるビジター数も言うまでもなく激減しています。ハワイは渡航14日待機制限を設けており、気軽に行く気にはなりませんよね。9月から渡航前の72時間以内にコロナ検査を受け、結果が陰性だったことを示せれば、待機制限は免除されるようですが、そう簡単に検査を受けられる環境が整っているわけではないので、これにより一気に観光客数が戻って、ハワイの観光業が盛り返すことは考えにくいです。

Urban Honolulu Condominium データ 2020年 6月

ホノルルのコンドミニアムの不動産市場を総括すると、住宅ローン金利が史上最低水準で借り入れ可能になっているのにもかかわらず、売主が売りたい価格で売りにくい状況になっており、物件を売るのにより時間を要しています。その結果、物件中間価格が下がっていると解釈できます。売出物件数は減っているので、その分価格下落を抑制できていると推測できます。以下、一つ一つの指標を見ていきます。データはRedfinからとってきています。

中間売却所要日数(Median Days on Market): 20206月の実績は87日となっており、1年前の72日よりも15日増加しています。従って、売却するのにより時間がかかっているということになります。

中間価格(Median Price): 20206月の実績は$420Kとなっており、1年前の435Kから15K(160万円)-3%下落しています。

最終売価vs売主希望売価 (Average Sales to List Percentage):100%であれば売主が売りたい価格で売れたことを指す指標です。20206月の実績は97.8%となっており、1年前の98.3%よりも0.6%下落しました。売主希望価格で売れにくくなっていることを示しています。

住宅ローン金利%(Mortgage Rates): 20206月の実績は3.0%となっており、1年前の3.8%よりも0.7%下落しました。3.0%という水準は過去最低水準になっており、不動産を最小限のローンコストで買えるということです。

新規売出物件数(New Listings): 20206月の実績は473件となっており、1年前の649件よりも-27%下落しました。

売出物件数(Number of Homes for Sale): 20206月の実績は2085件となっており、1年前の2034件よりも-10%下落しました。基本的に物件が少ない分、買い手が競い合って価格が上がるのですが、そうなっていないようです。

販売成立件数 (Homes Sold):20206月の実績は310件となっており、1年前の459件よりも-32.5%下落しました。

次に、ハワイ市民の懐事情をみてみましょう。家計が厳しくなると家を売らなければなりませんし、同時に物件を買うのも難しくなります。ハワイ物件売却数に占める外国人バイヤーの割合が3-4%と思ったより少ないので、やはり現地経済状況の影響はもろに受けます。

コロナ禍のハワイ失業率推移

2020年4月に過去最高の23.8%をつけてから回復しており、 5月は23.5%、6月には13.9%にまで下がりました。観光客数がほぼ0の状況が続いている中、一時的にクローズしていた店やレストランを地元市民向けに再開したことが失業率の低下に寄与しているようです。とはいえ、リーマンショック時の2009年でも7.2%だったので、その約2倍の水準で、類を見ない経済打撃を受けていることは事実です。

失業者向けの経済支援

コロナで一時的に職を失ってしまった市民向けにアメリカ政府と州が大規模な経済支援策を打ち出しており、実際に仕事をしていた時よりも収入が増えた人もいるようです。しかし、その失業者向けの支給額のうち1週間当たり$600分が7月いっぱいで切れる予定で、政府が支援延長を検討しており、まだどうなるかの最終判断は下りておりません。もし支援が延長されなかった場合、失業者が得られる1週間当たりの支援額は、以下の通りハワイ州で約$1080から$480に減ってしまいます。

これまでは政府の経済施策によって持ちこたえていた家計が、これからは顕著に悪化する可能性があるということです。こうなるといよいよ不動産動向へも大きな影響があるのではないでしょうか。ただ、コロナによって本土からハワイへ移住してくる人が増えるかもしれません。そうなった場合、ハワイの不動産需要は高まりハワイ経済不況による不動産価格の押し下げ圧力を幾分か相殺してくれるかもしれません。ということで人の流れも見ておきましょう。

コロナで本土からハワイへの移住者が増えるか

米国ではWork From Home(在宅勤務)の浸透が、コロナによって拍車がかかっております。先日、Twitterが社員に対して永久的な在宅勤務推奨案を打ち出しました。また、フェースブックも今後大半の従業員が永久的に在宅勤務ができるように体制を整えていくと宣言しております。

Apple, Facebook, Google, Twitter, Amazon, Microsoftといった先進的なIT企業が多いアメリカでは、日本より早いペースで在宅勤務の定着が進みそうです。そうなると、このようなIT企業で働いている社員は、サンフランシスコやシアトルといった家賃が異常に高く、天候が芳しくない都市に住み続ける必要がなくなります。

このようなIT企業の社員は高給取りですので、ハワイで住むことも可能なはずです。また在宅勤務のトレンドからくるハワイ移住のみならず、既にリタイアされている本土の裕福な人々もハワイに移住することは可能です。一体、人の動きはどうなっているのでしょうか。また、Redfinのデータを参照してみてみましょう。

以下のランキングは、米国で人口の流出が多い都市TOP10です。New York, San Francisco, Los Angelesといった不動産価格が高い大都市の人口が顕著に減っているのがわかりますね。

以下のランキングは、米国で人口の流入が多い都市TOP10です。ここでは、Phoenix,Sacramento、Las VegasといったLos Angeles, San Francisco近郊で不動産価格が安い都市に人口が流れていることがわかりますね。8位のMiamiは、ハワイのようなビーチリゾートがあり、多くの観光客を集めています。不動産価格は$330Kとハワイより安いです。

上記の通り、米国全体のトレンドとしては、不動産価格が割高の大都市に住んでいた人口が、より不動産価格が安い郊外に流れているようですが、残念ながらハワイはそのTOP10に入っていません。その理由は恐らく、1)不動産物件が比較的高い、2)物件の数が限定的、3)本土と距離があり精神的な敷居が高い、の3つではないでしょうか。

また、上記は人口の動きを捉えており、別荘を買った場合はデータに含まれておりません。ハワイは特に別荘需要が高いので、コロナにより別荘需要が上がれば、その分不動産価格は上がります。上記のRedfinによる不動産販売成立数も対前年比で減っているので、別荘を含めてもハワイ不動産市場が落ち込んでいるマといえます。

今後ハワイ不動産価格はどうなるか

上記のどのデータを見ても、ハワイ不動産価格が上がるようには見えません。

コロナが集約するまでは観光業が復活しないため、ハワイ経済の展望は暗く、失業率は高止まりし、その上今までもらえていた失業手当が減額となると、現地の労働者階級が住むような平均的なコンドミニアム価格は下落するのではないでしょうか。私は、ホノルルの安価なコンドミニアムを買って、家賃収入を得ることを目指しているので、まだ物件購入は待ってもいいかなと思っております。

一方で、コロナによりハワイの別荘需要は上昇するかもしれません。ハワイは物件が少ないわりに、ハワイに別荘を持ちたい人は世界中にいます。今はまだデータには反映されていないようですが、もしコロナがきっかけで、ハワイのような最高のリゾート暮らしをしたいと思う人が増えれば、高級コンドミニアムの価格は一気に上昇するのではないでしょうか。

コロナショックのハワイ不動産価格への影響

コロナの影響で経済活動が制限され、世界的に経済成長が鈍化しています。IMFは、コロナ感染拡大前の2020年1月に2020年の世界GDPを+3.3%成長と予測していましたが、2020年4月の予測では-3%減少に大きく下方修正しています。アメリカは-5.9%の減少、日本も-5.2%の減少と、日米はどちらもリーマンショック並みの減速になってしまうようです。

 コロナで顕著に悪影響を受けているのは、世界的な外出自粛により旅行客が大幅に減った観光産業です。特にハワイは、GDPの21%を観光産業が占めているので(source:Wikipedia)、その打撃は何倍も大きいはずです。

今回は、コロナがハワイの不動産に与える影響と、ハワイの不動産価格の見通しについて考えてみました。私はハワイ(主にホノルル)に家を持つことが昔からの夢で、それに向けて仕事&投資に精力を注いできました。特に、私が狙っている平均的な収入のローカル世帯が住める価格ゾーンの家にご興味がある方には参考になるかと思い共有させて頂きます!

 

 ハワイ不動産価格推移 1980-2019

 

まずはハワイ不動産価格がどのように推移してきたかを調べてみました。以下のグラフは1980年からの2019年のハワイ物件の年間平均価格(Transactionベース)を表しています。1980年1-3月期を100%としていて、2019年には 659.5%なので、直近40年間で6.6倍にまで上昇したのですね!

(Data Source: Federal Reserve Bank of St Louis)

価格トレンドは概ね右肩上がりで伸びてきていますが、全く下がらないわけではなさそうです。例えば、2007年に539.4%だったのが、2012年には443.4%まで下げており、約-18%の下落になります。これは、明らかにリーマンショックの影響ですね。よく不動産エージェントの方々から伺うのは、ハワイは世界中から需要がある一方で、不動産供給が限られているため、価格の下落は限定的とのことです。確かに他の地域と比較するとそうかもしれませんが、買う側からしてみれば、-18%でも安く買えるのであればそうしたいですよね。

-18%の下落率とは、元々5000万円のコンドミニアムなら4100万円まで下がることになります。この900万円の差は大きいですよね!

何がハワイの不動産価格に大きく影響を与えているのか気になりますよね。リサーチしたところ、どうやら失業率が不動産価格と密接に関係しているその二つを見てみましょう!

ハワイ失業率と不動産価格の関係性

 

以下のグラフは、オレンジがハワイの失業率%の推移(左軸の2%から8%の範囲)、ブルーが不動産価格の対昨年比の変化率%になっています(右軸の-20%から25%の範囲)。失業率と不動産価格変化率が綺麗に反比例していることが一目瞭然ですね!失業率が上がると、不動産価格が下がる!

(Data Source: Federal Reserve Bank of St Louis)

 普通に考えても、失業者が増えると不動産購入を検討していた人は買い控え、需要が減りますし、同時に、不動産保有者はローンが払えなくなり売りに出だす人が増え、供給が増えます。需要が減る中、供給が増えるので、価格は必然的に下がりますよね。

 ハワイの高級不動産に関しては、失業率が上がろうが保有者は大富豪の方が多く、資金面で余裕があるため、投げ売りをする必要がなく、不動産価格への影響は限定的だそうです(よくエージェントからそう聞きます)。

一方で、一般の方が住めるよりリーズナブルな価格の不動産に関しては、保有者、購入者共にローカルが多くなり、その中には観光業に従事されている方も多数いるので、コロナ影響で観光業が冷え込めば失業してしまいます。2019年に購入されたハワイ不動産物件に占める外国人割合はたったの3%程度ですので、やはりローカルの方々の経済状況が大いに反映されます。

資金を潤沢に持っている賃貸収入目的の投資家としても、失業者が増えて賃料が下がるかもしれない、あるいは払ってもらえないかもしれない状況下で投資はしないですよね。

では、実際に観光業が落ち込んで失業率が高かったリーマンショック時代に、不動産価格はどう推移したかズームインしてみましょう!

リーマンショック中のハワイ失業率と不動産価格の変化

 

リーマンショック時の失業率は、2007年の2.8%から2009年に7.2%まで上がり(黒の点線の矢印)、2010年-2011年も高止まりで推移していました。不動産価格は、2005年の+24.4%という急上昇を遂げた後、2008年には-4.9%の下落に陥り(赤の点線の矢印)、2009年に-8.6%, 2010年に-3.9%、2011年に-1.5%の下落と、低迷が続きました。

(Data Source: Federal Reserve Bank of St Louis)

 元々リーマンショック前に価格が急上昇していたこともあり、ある程度の調整が入ったとも解釈できますが、リーマンショック以外の期間を見ても、失業率と不動産価格は綺麗に反比例しているように見えるので、世界有数のリゾート地であるハワイでも失業率が不動産価格に与える悪影響は避けられないということですね。では、リーマンショックで7.2%まで上がった失業率は、コロナショックで何%まで上がったのでしょうか。

コロナショックを受けたハワイの失業率

 

HawaiiNewsNowによるとハワイの失業率は4月になんと35%に達したそうです。過去前例のない高い水準です。リーマンショック時でさえ7.2%だったので、その5倍にも及びます。

それもそのはず、観光客数はロックダウン前の3月ですら対昨年度比-53%という大幅下落。ロックダウン中の4月の観光客数はほぼゼロになるでしょう。この観光業の大不況を受けて、日本と違って解雇が容易なハワイでは、大幅な人員削減が行われてしまったのですね。ハワイで出会ったレストランのウェイター、ホテルの受付、ハウスキーパーの方々は、皆さんとてもフレンドリーで親切だったので心苦しいです。。。一刻も早くコロナが収束し、観光業が再開することを祈っております。

話を戻して35%の失業率が不動産価格に与える影響ですが、失業者の方の経済的ダメージを軽減すべく政府が救済策に乗り出しております。これも不動産価格に影響してくるので調べてみました。

 

コロナショックに対する政府救済施策

 

コロナショックにより職を失った、あるいは収入が大幅に減った方を対象にアメリカ政府は以下の救済施策を打ちました:

  • 不動産オーナー向けの対策:最大360日間ローンの支払いが免除され、その分の支払いはペナルティーなしで延期できる(Federally Back Mortgageをいうハワイ全体のローンの6割を占めるローンが対象)。
  • テナント向けの対策:4月は家賃が払えなくてもオーナーは立ち退き依頼の手続きができない。また、ある一定の条件を満たす場合は、2020年7月25日まで、またはロックダウン終了後最大120日間は立ち退き依頼の手続きができない。

 このような救済施策のおかげで、今すぐに不動産を売却せねばならないケースは抑えら、直近で不動産が急落するということはないかもしれません。とはいえ、いつまでも高い失業率が続くことになると、政府支援の期限が切れて破綻するケースも増えますし、不動産を購入する収入もないとなると需要も下がるので、不動産価格は下がります。では、コロナショックで前例のない失業率を招いてしまったハワイ観光業の展望はどうなのでしょうか。

 

今後のハワイ観光業の展望

 

ハワイ観光業の展望は、どの程度コロナ影響が続くかに一番大きく依存します。残念ながら、コロナがいつ収束するかは現時点では誰もわかりません。先日、トランプ大統領がワクチンは2020年内に開発できると宣言しました。専門家によると今から1年以上かかるとの見解だそうですが、仮に年内に開発できたとしても、コロナ前の世界にはすぐには戻らないと思います。

 なぜかというと、ワクチンが開発できたとしても、1) 果たしてワクチンは万人に効くのか、2) どこまでコロナ感染症状が完治するのか、3) 副作用はないのかの3つの課題が残ると思います。もし1) – 3)を完璧にクリアしたワクチンが完成しれたとしても、人々のマインドが変わるのに時間がかかります。というのも、コロナを普通の風邪のように気軽にひけて、普通の風邪のように気軽に薬を飲んで直せるという確信を持てない限り、人々は極力コロナ感染の機会を避けると思います。

ワクチン開発が1年後の2021年4月になり、そこから人々のマインドを変えるとなると、2021年にハワイ観光客数がコロナ感染前の2019年の水準に一気に戻ると考えるのは非現実的です。

失業率が改善しないとなると、過去事例を見る限りは、不動産価格は下落傾向になります。2021年ホノルル不動産価格はどうなるのかアメリカNo1不動産アプリのZillowの予測を参考にしてみました。

Zillowの2021年ホノルル不動産価格予測

 

Zillowは、2021年3月のホノルル不動産価格は$705,049になり、2020年3月の水準よりも-3.7%下がると予測しています。どこまでZillowがコロナの状況を織り込んでいるのかはわかりませんが、下がることが予測されているのは明確です。

(Data Source:Zillow)

 

まとめ

 

これから最低1年くらいは、1)コロナの収束、2)ワクチンの開発、3)人々のマインドが元に戻るのに時間を要するため、ハワイ観光業及びにハワイ経済がコロナ前の2019年の水準に戻るとは考えにくいです。

その様な環境下、失業率が大幅に改善し、不動産価格が上昇する可能性は低いと思います。Zillowも2021年のホノルル不動産価格は-3.7%下がると予測しています。ハワイ不動産購入検討をされている方は、急がずに一旦1年間は様子を見るのが良いかもしれません。もちろん、個別に良い物件がない場合においてですが。

私は、今後1~2年しっかりとハワイ不動産の動向を勉強してから、検討しようと考えています。そもそも資金面の準備もありますし。。。もし皆さまのお役に立つ情報があれば共有させて頂きますね!

投資するならどっち?東京ワンルーム vsハワイコンドミニアム

将来ハワイに家を持ちたい!と思っている人は多いのではないでしょうか。私にとっても長年の夢です! ハワイとはいえ海外不動産投資になるので、国内不動産投資よりもハードルぐっと上がります。

最大の障壁が、海外不動産は現金での購入がほぼほぼ必須になる点です(厳密にいうと、融資してくれる銀行はあるものの、金利が高く採算があわないのと、借り入れられる金額が限定的という欠点があり、お勧めできないないので省きます)。

一方で、東京都のワンルーム投資は頭金ゼロで買えるという宣伝広告を目にしたことがありませんか。堅実にサラリーマンを続けていて、ある程度の収入をコンスタントに稼ぎだされている方は、この信用ステータスをフルに活用して条件の良い融資が引き出せます。

この融資の差を乗り越えてでも、どうしてもハワイ物件投資諦めたくない方のために、東京ワンルームとハワイコンドミニアムのキャッシュフローを比較してみました! 

 *物件のキャッシュフローシミュレーションは、それぞれ不動産エージェントの方から情報提供頂いて作成しております。物件によって条件は変わりますし、納めている税金で節税メリットも変わりますので、あくまでも目安としてお使い頂けますと幸いです(このシミュレーションの節税メリットは、年収1,000万円ベースで算出しております)。

物件基本条件の比較

東京の物件は、人気急上昇中の文京区のワンルームを選びました。三田線の駅から徒歩4分とアクセスが良く、高い稼働率が想定できますね。それに加え、2014年築の築浅です! 価格もワンルームでありがちなぎりぎりで2,000万円台に抑えられており、賃料もぎりぎり10万円を超える程度です。

 ハワイの物件は、皆が憧れるワイキキビーチから徒歩圏内のコンドミニアムを選びました! 1 BED/1BATHですが、58㎡あるのでゆったりした空間です。ワイキキビーチは見えませんが、目の前はAla Way Riverで、その後ろには山が見える長閑な眺望です。物件価格の差がそこまでない中、賃料が2倍以上の2,200ドル(24万円)ももらえるのは嬉しいですね!

1980年築で日本の感覚だと築40年でとても古いですが、ワイキキでは普通です。アメリカでは、建物が丈夫に作られているらしく、しかも地震がないため、100年くらいは持つといわれています。

 では、この2件の収益性を比較してみましょう!

 

物件実質利回りの比較

賃料ではホノルル物件が2倍上でしたが、実質利回りでは文京区物件の方が良くなります。これには驚きました。。。ハワイに物件を買いたかったので残念でもあります(笑)。

収支が逆転してしまうり要因は、ホノルル物件は賃料が高い分、それ以上に全費用が高くなっています。特に管理費であるHOA(Home Owner’s Associationの略)が月に82,000円かかってしまいます。HOAはテナントがいる/いないにか関わらず毎月発生します。空室が続いて賃貸収入が入らなくなった時のキャッシュるが怖いですね。

現金購入が必要で、かつ実質利回りも悪いハワイのコンドミニアム。金銭的なメリットは一切ないのでしょうか?! 実は、物件価格と賃料のインフレを考慮すると投資価値が一気に上がります!

 

ホノルルコンドミニアムの価格推移2011-2020年

(Source:Zillow)

上記は、ホノルルコンドミニアムの新築と中古をあわせた平均価格になります。2011年に約30万ドルくらいだったのが、2020年には45万ドルくらいまで上がっていますね! 10年で1.5倍になっているので、その期間の年間平均上昇率は4.1%あります。これならキャピタルゲインが期待できますね!

 エージェントから聞いた話ですが、ハワイ不動産価格は上がり続けていて、なかなか下がらないそうです。リーマンショック時も下落が限定的だったとのこと。ハワイ不動産の特徴として、売り出されている供給物件が非常に少ないのに対して、世界中から需要が集まるため常に需要過多。リーマンショック時は、この供給が更に絞られたため、価格が下がらずに持ちこたえられたようです。それなら安心して投資できますね! もちろん、お金があればですが。。

 また、米国の不動産は中古になっても価格が下がらないというメリットがあります。日本の不動産は、新築が高く、中古になった途端に価格が下がってしまう傾向にありますよね。一般的に築年数を重ねるにつれて物件価格が下がっていきます。一方で、米国では築年数は特に重視されていません。そのため中古物件でも値上がりするケースが多いです。建物が頑丈のためそこまで気にならないのでしょうね。

ホノルルに限っていうと、そもそも不動産用に開発できる土地がとても限られているので、どんどん新築が建って中古が見劣りしてしまうということがありません。なので買った後も十分に価格が上がることが期待できるのです!

 賃料も同じ動きをします。物件が少ない分、ホノルルに住みたい人が増えると賃料が上昇します。それに加えて、日米のインフレーションを比較すると、日本が0%前後なのに対して、米国が2%前後ですので、米国の方がより自然に賃料が上昇します。日本では、物件が年数を重ねるにつれて賃料が微減していく傾向にあるようなので、むしろデフレです。今後、両国がどのようなインフレ水準で推移するかは予測できませんが、両国のマクロ経済の予測についてはここをクリックしてください。

それでは、この物件価格と賃料のトレンド違いを織り込むべく、それぞれの物件を購入してから35年間賃貸運用してから売却した場合、キャッシュフローがどうなるか比較してみましょう!

 

キャッシュフロー内訳比較- 東京フルローン購入vs ハワイ現金購入 

日本と米国での物件価格/賃料と築年数の関係性の違いを加味すべく、文京区物件は毎年物件価格と賃料が-1%下落、ホノルル物件はどちらも毎年+2%上昇すると仮定しています。

物件売買キャッシュフロー: 売却額  - (ローン返済/購入額)です。文京区物件は購入時の出費とローン返済を合わせて4,000万円かかっているのに対して、売却時には1,700万円とその半分にもなりません。一方で、ホノルル物件は3,800万円の現金が最初に必要ですが、35年後には5,800万円で売却できます!結果、文京区物件は2,300万円の赤字に対して、ホノルルの物件は1,900万円の黒字になりました

東京の-1%の下落とホノルルの+2%の上昇のインフレトレンドの差が顕著に表われました。

 賃貸運用キャッシュフロー:文京区物件が2,500万円の黒字に対して、ホノルル物件は3,100万円の黒字です。もちろんインフレは賃料のみならず全費用で加味しています。また、費用が高い分、多少ホノルル物件の方が節税効果が大きくなりますね(物件の購入をされる前に、税理士の方に相談されることをお勧めします。上記は不動産エージェント情報に基づいて作っているだけです)

実質利回りでは文京区物件が上回っていましたが、35年間運用するとこちらもインフレ効果でキャッシュフローが逆転します。実質利回りの欠点はその時の賃料、費用、物件価格で計算されているスナップショットなので、今後の予測ではない点です。

合計キャッシュフロー:文京区物件で300万円、ホノルル物件ではなんと5,000万円にもなります! しかし、これは純粋な毎年のキャッシュフローの合算値です。実際にはインフレーションがあるので、お金の価値が変わってきます。現在価値に変換するには、インフレ分を割り引かないといけないです。ここでは、毎年1%の割引率(インフレ率)でNPV(正味現在価値)を計算しました。そうすると、それぞれ13万円と2,850万円と大幅に減ってしまいます。

以下わかりやすいように累積キャッシュフローのNPVを購入時から売却時までの35年間分棒グラブにしてみました。

 

年別累積キャッシュフロー比較① – 東京フルローン購入vs ハワイ現金購入

文京区物件は、購入時の出費が抑えられている分最初の赤字幅は小さいですが、賃料だけではローンの支払いをカバーできないため、毎年持ち出しが発生してしまい、その赤字が徐々に累積して大きくなります。35年後の売却時にNPVがプラスに転じますが、13万円と金額が小さいためグラフ上では確認が取れないレベルです。

 一方で、ホノルル物件は購入時に現金が必要で大幅な赤字スタートしますが、賃貸運用で毎年キャッシュフローがプラスになるので、徐々に累積赤字が少なくり、売却時に一気に2,900万円の黒字転換してますね。

参考までに、35年間現金保有した場合のケースも入れました。金額はホノルル物件の購入時に必要な3,800万円です。1%のインフレの中、何もせずに放っておくことで、35年後にNPVで1,100万円も損をすることになります。

それと比べると、文京区物件もホノルル物件もNPVはプラスなのでより魅力的です。仮に3,800万円を1%のリターンで投資運用していたら、インフレと同じ1%なので、NPVは0になっており、損しなかったことになります。

文京区物件はフルローン購入、ホノルル物件は現金購入となると、同一条件でのNPV比較ではありません。次は両物件現金購入で買った場合のNPVを試算してみました。

 

年別累積キャッシュフロー比較② – 東京現金購入 vs ハワイ現金購入

文京区物件のNPVは、フルローンでの購入ケースではプラス13万円でしたが、ここではプラス286万円に上がりましたね!ローンを活用しないことで、毎月の金利分を払わなくてよくなるので、その分NPVが良くなりました。しかし、ホノルル物件の2,900万円と比較すると見劣りします。

賃貸収入で頭金ゼロのフルローン支払いをほぼほぼカバーするスキームは、賃料が物件価格に対して高く、かつ超低金利で融資ができる日本ぐらいでしか実現きないスキームです。これは日本のサラリーマンの方の特権だと思います。

しかし、せっかく超低金利のフルローンで物件購入をしても、手元の現金の使い道が他にないのであれば、現金を使って物件購入して、NPVを少しでも上げたほうが良いですね。

では、最後に文京区物件をフルローンで購入して、残った手元の現金を5%リターンの株式投資に回した場合はどうなるでしょうか(米国株投資で期待できるリターン%についてはこちら)。両ケースともにホノルル物件価格同等の3,800万円を現金で持っており、文京区物件は毎月の赤字を補填する費用を差し引いた残りを5%リターンの株式投資したケースです。

 

年別累積キャッシュフロー比較③ -東京フルローン購入+株投資 vs ハワイ現金購入

文京区物件のNPVは、手元資金で株投資をすることでなんと12,300万円まで上がります! ずっと高く見えていたホノルル物件のNPV 2,900万円が小さく見えますね! これがフルローン融資を受ける最大のメリットです。ホノルル物件は現金が最初に必要なことで大きな機会損失をしてしまっていると言えます。

 

まとめ

一見、東京都のワンルームに投資する方が、1)頭金なしの超低金利フルローンで、2)かつ実質利回りも高いため、より金銭的なメリットがあるように見えましたが、ハワイのコンドミニアムは、物件価格と賃料のインフレ効果で、長期保有して売却すればより大きな収益をあげられることが今回のシミュレーションでわかりました。

しかし、東京ワンルームはフルローン融資を活用し、手元の現金を株式に投資することでより大きな収益をあげることが可能です。そのため、どちらの物件を購入するかは、単純に両物件のキャッシュフロー予測だけではなく、手元に余った資金のその他の使いみをしっかりと理解して進めたいですね!

もし物件を変えてシミュレーションをしたい場合、あるいは各条件(ローン金利、為替レート、割引率(インフレ率)等)を変えてシミュレーションしたい方はこちらからご連絡ください!各条件をカスタマイズできるエクセルを差し上げます!