買って売却するのがお得?借り続けるのが得?港区人気タワーマンションで検証!

コロナ禍で東京の人口減少が騒がれている中でも、都内の不動産価格は下がる気配を見せていません。下がるどころかコロナによる在宅勤務が浸透したことで、在宅勤務に適した家探しの需要が喚起されているのと、不動産物件供給数が下がっていることもあり、不動産価格はバブル以降の最高値を更新しています。

 実体経済はまだコロナ前の状態に回復していないのにも関わらず、世界各国の金融政策による超低金利により投資意欲が増し、米国Dow Jones, S&P500, Nasdaqは揃って連日のように過去最高値を更新していますし、日経平均株価もバブル以降の最高値を更新し続けています。バブルが崩壊するのではという見方も徐々に増えてきています。

全てが割高になっているように見える今、マンションを買ってもし価格が下がった場合、買わずに同じマンションを賃貸するのと比較してどれだけ得/損をするのかを調べてみました!

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買うvs借りるコスト比較対象物件の概要

比較対象物件を3つ選びました。2021年2月8日時点の情報をベースにしております。

どれも港区の人気タワーマンションで、かつ供給戸数が多いところを選びました。極力、売りに出ている物件と貸し出している物件で同じ間取り、面積、向きを見つけて、比較しました。完全一致の物件ではないので、その点ご了承ください。

買うvs借りるコスト比較方法の説明

わかりやすくするために、1) 購入時/賃貸契約時にかかるイニシャルコスト、2)毎月かかるランニングコスト、3) 売却損益をすべて月ベースに換算して比較しています。購入価格と同じ値段で売却、-10, -20%,-30%で売却した場合の4パターンを設け、それぞれで買うvs借りるのどちらがお得かを5年,10年,15年の時間軸でシミュレーションしました!

ランニングコスト:マンションを購入する場合は、住宅ローンの支払い、管理費、修繕費、室内リフォーム費用、各種保険、固定資産税がランニングコストとしてかかります。賃貸する場合は賃料(管理費含む)、各種保険、2年に1度の契約更新料だけになります。

面積が50平方メートルを超えている物件を購入する場合、住宅ローン減税が受けられますので(毎年借入金額に対して1%、10年で最大400万円までの減税)、その分が月々コストが相殺されます。

一方で、賃貸の場合は、賃料を何年分納めても物件は自分のものになりませんし、住宅ローン減税も受けられません。そのため、購入するほうがランニングコストを抑えられます。

イニシャルコスト:マンション購入する際はより大きな固定費が必要になります。7,000万前後の物件を買う場合、物件価格の3%前後の不動産仲介手数料、ローン保証料&事務手数料が1.65%程、登記関連費用が計60万、固定資産税&管理費清算が26万、そして火災保険が15万かかるとエージェントに聞いております(詳しくは専門サイトで検索してみてください)。

一方で、賃貸の場合は、敷金/礼金が家賃2か月分かかるのと、保証料が0.5か月分かかるくらいですみます。賃貸の方が断然固定費を抑えられます。

売却損益:賃貸の場合は家賃を捨てているようなものですが、購入した場合は毎月のローンのうち、元本返済の分だけ残債が減ります。売却時に、住宅ローン残債を下回る価格で売却すれば、その差分損をすることになります。逆に、ローン残債を上回る価格で売却できれば得をします。

購入する場合はイニシャルコストが高いが、毎月のランニングコストが安く抑えられるメリットがあります。その上、売却時にローン残債以上の価格で売ることができれば、その分お金が戻ってきます。一方で、ローン残債未満で売ってしまうと、その分損をしてしまいます。それでは3つの物件のシミュレーションを見ていきましょう!

買うvs 借りるコスト比較①:シティータワー高輪

買うvs 借りるコスト比較②:芝浦アイランドケープタワー

買うvs 借りるコスト比較③:ワールドシティータワーズ

買うvs 借りるコスト比較:3物件のサマリー

以下のグラブに3物件のコストの平均を取りました。515年の期間で、賃貸した場合、購入&売却した場合、それぞれどれだけ月々コストがかかるかを赤字で表示しています。賃貸する場合は、イニシャルコストが敷金/礼金しかないので、住居期間が伸びてもさほどコストは下がりませんが、購入&売却の場合は、住居期間が延びるほど、コストが下がっていますよね。

5年間住む場合においては、賃貸の場合は287,917円のコストがかかりますが、物件を同じ価格で売った場合は\176,180円までコストが下がります。逆に、物件を購入時よりも10%-30%下げて売ってしまうと、賃貸コストよりも高くなってしまうリスクがあります。

一方で15年間住む場合においては、物件価格を購入時よりも30%下げて売っても(-236.711円)、賃貸するよりも(-280,556円)お得になります。

最後に、賃貸するのと比較して購入するのがどれだけお得/損かを下のグラフに表示しました。先述の通り、15年以上保有するケースにおいては物件価格が-30%下がっても買う方がプラスになっています。

もし長く住むことが確実な場合は、相当不動産価格が下がらないかぎり、買った方がいいのが明白ですね!

実際に物件購入を検討される際には、必ずエージェントから詳細なシミュレーションををもらって、慎重にご判断くださいね。もし何かあればお気軽にご連絡くださーい!