いくらアメリカ不動産とはいえ、海外不動産となるとだいぶ敷居が上がりますよねー。都内のワンルームだと手続きも簡単ですし、かつ自己資金なしのフルローンで買えちゃいます。一方でアメリカ不動産は、言語の壁もあり、物件の選定、購入、管理、売却とそれぞれどうしたらよいかわからないですよね。そのため、日本で海外不動産を扱っているエージェントにすべて任せちゃおうと簡単に結論づけてしまっていませんか?!
もちろん日本のエージェントに任せるのも一つの方法ですが、その場合気になるのが、果たして適正価格で買えるのかだと思います。私は損をするのが大嫌いな性格で、日本のエージェントが主催するアメリカ不動産のセミナーに行った際には、提示されている金額が適正かどうかを必ず自分でリサーチしています。
加えて、エージェントから提示される物件は市場にある物件数と比較するとほんの一握りです。もっと自分のニーズにあった物件が市場にないのか気になります。今回は、このような懸念を抱えている方にはぴったりのZillow(ジロー)アプリについてご紹介させて頂きます!
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Zillowで物件検索
気になる物件のアドレスを直接サーチバーに入力する方法と、フィルター機能を使って、候補物件を絞り込んでいく2通りあります。
私は以下の条件を入れて絞り込みました:
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- 場所:ホノルル
- 価格:50万ドル以下
- 間取り: 1bed以上、1bath以上
そうすると、以下の通り690件も該当する物件が出てきました!
(Source: Zillow)
その中でも一番気にロケーションになる以下の物件を選んでみましたー。
(Source: Zillow)
(Source: Zillow)
上記のマップの通り、ワイキキビーチまで歩いてすぐの物件で、大きなバルコニーもついています。好立地なので、海、ショッピング、食事、ナイトライフがすべて徒歩圏内です!まさに私が憧れるライフスタイルですー。
それでは、Zillowを使ってこの物件のを更に詳しく見ていきましょう!
ZillowのOverview (物件基本情報)
右側に表示されている基本情報について説明しまーす。
(Source:Zillow)
- $449,800(1ドル=106円換算で約4,800万円)。
- 1bd 1baとありますが、1bedroom 1 bathroomの略。
- 494 Square Feetとありますが、物件の面積で1 Square Feet= 0.0929 Square Meterなので、46平米に値します。
- Zestimateは Zillowが独自のアルゴリズムで算出する物件の適正価格です。$449,803と売価とほぼ一緒です。恐らくオーナーはZestimateをベースに売値を決めたのかもしれないです。
- Paymentの$1,913は購入した場合の月当たりの費用です。住宅ローン、共益費、保険、固定資産税が本来含まれています。しかし、注意頂きたいのが、費用が抜けているケースが多く、現にこの物件も共益費である$898が計算から抜けています。従って、$1,913に$898を足した$2,811が正しい金額です。共益費の探し方は後ほどカバーします。
ZillowのPrice and Tax History (販売価格&税履歴)
Zillowでは過去の販売価格も教えてくれます。また、実際に販売に至らなくても、売り出されていた価格がどうだったかの履歴もあります。
(Source:Zillow)
この物件は、2019年6月に$490,000で売りに出されて、3か月後の9月に取り下げられ、2020年1月に$469,000に値下げして売りに出され、6月に取り下げられ、8月に$449,800まで更に値下げして売りだされています。所有者は売却に苦戦している様子ですね。
ちなみに、上記を見ると2008年に$1,000で売られてたことになっていますが、どう考えても異常価格なので、いったん無視します。その一つ前の売却履歴は2007年4月でして、$418,000で売却されています。そこから比較すると、現在は$30,000値上げですねー。
ZillowのHome Value (物件価値)
こちらでは過去の販売価格に加えて、Zillowが算出する適正価格も見ることが可能です。
ここにあるZestimateとは、Zillowによる適正価格です。現在の適正価格は$449,803ですが、2012年の適正価格は何だったのか、また、2021年の未来予測まで10年間の推移が見れます。これによると2021年7月には、$439,000と現在の価格よりも約$10,000下がると予想していますね。となると急いで買う必要はないですね!
また、Waikiki, Honoluluといった地域相場も同じ期間でわかります。2021年の予想は、どちらもフラットかやや下落傾向になっていますね。不動産の土地勘がない人にはとてもありがたい情報です!
ZillowのMonthly Cost (月費用)
購入後の毎月の費用がわかります。日本在住の日本人の方は、現金購入が多いので、その場合は住宅ローンの部分は無視してください。
- Principle & Interestは住宅ローンの返済額で$1,647
- Morgate Insuranceは住宅ローン保険で$0
- Property Taxは固定資産税で$109
- Home Insuranceは住宅保険で$157
- HOAは管理費、修繕費、共益費でN/A:
ワイキキにあるコンドミニアムで共益費が0のところは基本ないので、以下のFacts and Features –> Other Factsをよく見てみてみたところ、ここにMaintenance Expenseが$898と記載がありますね。このようにHOAがMonthly Costから抜けているケースがあるので、その場合はFacts and Featuresの中を探してみてください。
HOAは購入後毎月発生するラニングコストとしては基本一番大きいので、この情報なしに購入判断をするのはとても危険です。
日本で5,000万の新築マンションを買ってもせいぜい管理費と修繕費合わせて月当たり3-4万円で済みますが、ハワイでは古い物件が多いので、その分HOAが高額になります。本物件のように、同じ5,000万程度の物件でも月に10万円くらいかかるところが数多くあります。物件購入したのに、それでも家賃払い続けている感覚ですね笑 これはとっても痛いです。。
ZillowのRental Value(賃貸価格)
Zillowは賃貸に出したらいくらで貸せるかも予想してくれます。 物件を賃貸で回したい人には超ありがたい情報ですよね!
Zillowによると、この物件の予想賃料は$1,995だそうです。物件価格が$449,800ですので、$1,995*12か月=5.3%の表面利回りがあります。ただ実質利回りはここから相当下がります。HOAの$898と固定資産税の$109 保険の$157を足すと$1,164です。要するに保有するだけで毎月のラニングコストが$1,164かかるということです。。。そこに物件管理手数料の10%を加えると$1,364です。$1,995の賃料から1,364を引くと$634しか残りません。一年のうち1か月間は空室が発生すると想定すると、実質利回りは1.3%まで低下します。。
これがワイキキ周辺物件の最大の欠点だと私は思っています。日本のワンルーム投資と比較すると賃貸利回りは圧倒的に不利です。(以前に文京区のワンルーム投資とワイキキ今度の投資性を比較したので、ご興味があればこちらをご覧ください!)
ZillowのRequest Tour (内覧予約)
Zillowでは、単にエージェントと話すだけではなく、オンライン上で内覧まで予約できます!
もし興味がある物件があればぜひとも直接エージェントと話してみてください!
最後に
Zillowいかがでしたでしょうか。日本にいるエージェントに頼らずとも、自分でアメリカ不動産物件を探せて、適正価格や必要経費ががわかり、そして現地のエージェントと直接コミュニケーションがとれ、内覧までできてしまうということで、アメリカ不動産購入の敷居が一気に下がったのではないでしょうか!?コロナ禍ではバーチャルの内覧も実施しているようで、現地に行かなくても内覧ができる物件が多いようです!
英語ができる人は、Zillowさえ使えれば日本のエージェントを一切通さずに購入できちゃいます! もし何かご質問があればお気軽にご連絡ください!
またZillowの株投資に興味がある人はこちらの記事をご覧になってください!